珊瑚について>サンゴの種類/宝石珊瑚の種類

珊瑚とは

珊瑚は、真珠や琥珀とともに、鉱物ではない有機質起源の宝石で、動物である「珊瑚」がつくりあげる特別な宝石であるといえます。

現在、日本では宝石類の産出は僅かですが、珊瑚と真珠だけは例外で、日本がその主な産地であるということが世界的に認められています。

珊瑚は古くから、魔除けやお守りと考えられてきました。特に「産後のお守り」として有名です。結婚35周年の「珊瑚婚」の贈り物や、還暦のお祝いとしての赤い珊瑚など、プレゼントとしても人気があります。

サンゴの種類

サンゴとは腔腸動物で、炭酸カルシウムを主成分とした骨軸をつくる群体の総称です。宝石としての「珊瑚」といわゆる「サンゴ礁」をつくるサンゴは異なる種類の生物です。

 

六放サンゴ

ポリプ(サンゴ虫)の触手が6本かその倍数に分かれ、いわゆる「サンゴ礁」を形成するサンゴです。テーブルサンゴ、すり鉢サンゴ、石サンゴなど数百種類とイソギンチャク類が含まれます。
六放珊瑚は体内に共生する褐虫藻という植物が光合成を行うので太陽の光を必要とし、熱帯や亜熱帯の浅く(水深50mまで)暖かい(20℃以上)海岸で、多様な生き物たちに生息環境を提供しています。
骨格は小さな穴が開いた軽石状で非常に脆く、宝飾品には適しません。


八放サンゴ

主に深い海(水深100m以上)に生息する硬質のサンゴで、宝石珊瑚はここに含まれます。宝石珊瑚が属す八放サンゴは、ポリプ(サンゴ虫)の触手が8本に分かれていて、多くは太陽の光が届かない深く冷たい海の底でひっそりと生息しています。
数百ミクロン程度までの微小な浮遊物などを捕食して、ゆっくりと成長して行きます。
八放サンゴのうち、硬く、磨いたときに美しい光沢を得られるものが「宝石珊瑚」として用いられます。これらは、モース硬度で3.5(人の歯と同等)、磨くと美しい光沢を放ち、太古の時代から洋の東西を問わず宝飾品として愛されてきました。

宝石珊瑚の種類

宝石珊瑚として用いられる珊瑚は、サンゴの種類や色などからさまざまに分類されています。

 

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